第2回SLEにおける免疫状態の変化と治療薬の作用点
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ご監修東京大学大学院医学系研究科 内科学専攻 生体防御腫瘍内科学講座 アレルギー・リウマチ学教授
藤尾 圭志 先生
Introduction
全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus:SLE)は、多様な免疫細胞が病態形成に関与する複雑な自己免疫疾患です。その疾患活動性や臓器症状は患者により大きく異なり、また1人の患者の臨床経過中でも変化することが知られています。このSLEの不均一な性質が治療薬開発の妨げとなっており、実際に米国では2011年にベリムマブがFDAに承認されるまで、過去55年にわたりSLEの新規治療薬は登場しませんでした1)。また、新規治療薬に加え、それらを効果的に活用するための個別化医療の開発も求められており、近年では疾患状態/活動性や臓器症状と免疫状態の関連に基づいた遺伝子レベル・分子レベルでの病態解析やバイオマーカーの研究が盛んに実施されています。本コンテンツでは、免疫疾患の機能ゲノムコホート研究をもとに、SLEでは疾患活動性や各臓器症状において異なる免疫細胞が活性化していること、既存の治療薬により作用する免疫細胞が異なることを示唆するデータをご紹介します。
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2024年9月作成
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